doniti 日誌

( おもしろき こともある世を おもしろく)

暑さの初夏は

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忘日、今日は平成お徒隊の日、10:00 西武線花小金井駅に16名集合。

ここから小平市を東西に貫く青梅街道をたどり、江戸時代に開かれた小川村、その他武蔵野新田をいささかながら偲んでみようという魂胆、だけれどうまくいくかどうか。われ等がお徒隊も年々歳々参加者減少の折から今日は16名と少し回復、ゆえ成功したい。

 

 

青梅街道は新宿から武蔵野台地とそれに続く山地を甲州まで伸びているのだけれど、まずは江戸時代最初期に青梅の石灰を江戸市中に運ぶために開設された。が武蔵野の茅野原であってみれば水もなく、そのため玉川上水の開通を待つようにして小平市に最初の村、小川村が切り開かれていった。

 

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 現在の小平市の町名、小川町、大沼町、鈴木町、廻田町などは当時の村の名前がその地域の町の名として残されていて、当時の村の範囲が現在の市域にほぼ一致する。そしてそのほぼ真ん中を東西に青梅街道が貫いているので、今日は東の端から西の端っこまで歩くことにしている。

まずは花小金井駅前から、村山貯水池の水を境浄水場まで送る水道道路の上を歩く。車を通さない遊歩道は若葉が茂り柔らかな風が心地よく、散歩の人走る人の行き来が多い。日影が多いから皆元気だ。

 

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青梅街道に突き当たったところに「小平ふるさと村」、小川村開拓当時の復元家屋やら代々続いた名主、小川家の玄関棟やらを展示。ボランティアガイドを依頼してある。くれぐれも開拓当時の話を手短に、と要請してある。

 

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しかし園内を回っているうちにガイド氏の説明はどうしても長くなる。その気持ちはよくわかる。ガイド氏としては知っていること学んだことをすべて教えたい、その親切心だから、とがめることはできない。一人時間を気にしてイララのラ。 

 

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 つまるところ予定時間を30分以上も超過、大いに焦る。この後は日盛りの青梅街道を陽に炙られながら歩かねばならない。だから早めに昼飯にして、まず皆の胃袋からなだめようとの心積もりも、これでどこかに消し飛んだ。どぎゃんすればよかと!

こちらは少しでも時間を取り戻そうと焦る。焦るから早足になる。夏日の、影もない街道の歩道を早足で歩かれた日にゃあ、たまったものであるわけがない。何の因果でこんな思いをせにゃならんのだ! と言ってるのが聞こえるような気がする。また焦る。

 

 

延命寺というお寺の境内で、開拓当時の飲み水の水路がいまだにちょろちょろと流れているのを見て、熊野神宮に立ち寄り皆疲れて大いに休憩し、小川新田開発当時からの平安宮というお寺でまた休憩し、休憩ばかりしていても暑さは体力をゴンゴン消費していく。早く昼飯にしないと、空腹でヒトはキレる。

ようやく昼飯の場所へ来た。夢庵、ジョナサン、蕎麦屋など飯屋が固まっている一角。さあ、どこへでも行って飯を食ってくれ、と安どの一息。なんだな、こう暑くちゃあ覚悟を決めて、ゆっくりやろう。無事之成功! 休み休みゆっくりと。

 

 

気を取り直して午後出発。午後はもっと暑い、一人たりといえど具合が悪くなってはならぬ。だから日影さえあれば休むこととした。20分も歩かぬうちに駅前の藤棚の下にベンチ、もっけの幸い即大休憩。

 

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小川村開発当時の何かがあれば立ち寄ることにしているが、何もない区間もある。休める木陰でもあればいいけれど、それもないこともある。そうなればただただひたすら歩くしかない。コンビニでもあれば地獄に仏。

 

 

ようやく小川寺に到着。小川村開拓当時の名主小川氏の開基、裏側に当時からの水路がちょろちょろ流れ、名主の墓、宝篋印塔そんなものをちらりと説明して長い休憩とする。終了時が多少遅くなるけれどやむを得ないではないか、いまは夏だ。

 

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 皆おもいおもいの場所に陣取ってよもやま話。こういう時間が一番楽しいかもしれない。暑い日に歩き回って昔の話なんぞ聞いても屁のようなもの、かもしれない。その楽しかるべきひと時を作るために、ま歩くようなものだけど。

 

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向かい側にある神明院に行く。これも開拓当時の小川氏の勧請による社。昔は1村に1寺1社が必須だったのかもしれない。現在と人そのものは変わらずと言えど信仰心の面では大いに違うのか、それとも信仰心のないのは自分だけなのかわからない。ここできちんと礼拝する人も多かった。

この先、青梅街道と別れ、開拓当時から生きてきた樹齢300年の大ケヤキを見、玉川上水から飲み水をを引いた分水路をたどり、玉川上水の土手道を歩く。日盛りは少し過ぎたとはいえ、緑濃い木陰の道はそよらと風もあり別世界のごとき。

 

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終点、玉川上水駅到着、5時少し前。

歩行距離約12㎞。ともあれ!

皆無事、これが一番。

 

 

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例により希望者は中華屋さんで一杯。

ビールに酔い紹興酒に酔ってわいわいがやがや、とりとめなし。