モミジ色付く

 

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 せっかく紅葉の季節だから奥多摩へ見に行こう。

 

・・・と思ったら、立川の昭和記念公園に来ていた。驚くべし! 奥多摩はどうした?

 

 実は、目覚めた時点でいやらしき曇り空、あまつさえ予報は、もしかするとちびッと降るかもしれない、と。時雨るるやの奥多摩を想像すると、いささかひるむところあり。ま、また次の機会にしよう。

 と、思ったら10時ころになって、ナンだナンだ! 雲一つないピーカン空が一気に広がり、お日様がぴかぴか輝きだした。なんだか気持ちがむずむずする。どこかへ行かねばおさまらぬ。で、昭和記念公園

 

 

 

 少し寒いが、ぶらぶら歩いて砂川口から入り、こもれびの里へ。古民家などがあるので、こちらは爺さん婆さん、おばさんおばさん、多数。休憩所の丸テーブルで独り握り飯を食っていたら背中の方におばさん(ちょっと若め)が6,7名ぞろぞろと座った。

 花のおばさん達に、萎びた爺様が取り囲まれたんじゃどうも居心地が悪い。そそくさと隅の方の長椅子に移動。若めのおばさん軍団は、いそいそとランチとかいうのを始めた。テーブルの上にお菓子やらパンみたいなのが、たちまち広がる。

 こもれびの里の移築民家の背後を色づいたモミジが飾っている。たとえ仕込まれた風景であっても、懐かしさを覚えるので、爺さん婆さん、おばさんが盛んにスマートホォンをかざしている。こちらもむろん爺さんだからカメラを向ける。

 

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  外周道路はそぞろ歩く人が途切れない。老いも若きも子供たちも居るし、さらに猫や杓子はいないが、犬はいる。道路脇の木々が赤や黄や橙に染まって、特にモミジやカエデの赤色が目を奪う。モミジの下では大勢が一様にスマホを天に向けている。

 イチョウの黄金色もまた素晴らしい。大きなイチョウが青空を背に、燃え上がるような黄色い葉を茂らせている。その下で指を二本突き出してピースをしている二人連れは、あれは東アジア系の観光客だろうか。みんなの視線を集めて全く悪びれるところがない。

 

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 想像していたよりも紅葉が美しい。公園の紅葉なんて、などと小ばかにしていたけれど意外と見ごたえがある。ちょうど時期がよかったのか、それともここ2,3日で色づきがよくなったのか、どちらでもいいけど儲けた気分。

 モミジを見るならやはり日本庭園だろうか。行ってみるとわんさかと人が溢れていた。しかしちょうど雲が広がってきてしまい、水面に色を映す煌めくような艶やかさは見られなかったけれどもまあ、見ごろというところ。

 

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 漫画のキャラクターの扮装をした、髪が真みどりの少女が真っ赤なモミジの下でポーズを付けている。ほかにも何人かこのテの少女を見たから、雑誌の撮影だろうか。それとも全くの個人的な遊びなのだろうか。わしゃ呆けてしまったけぇ、あーにがアンだか分んねえでがんすがの。

 人が入らない細道を二人の老婦人がゆっくりと歩いていった。後ろ姿が印象的。真っ赤でないモミジでも、あら~きれい! ほんとねえ! などと語り合っているような気がする。静かな午後の時間がゆっくりと過ぎていくような。

 

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  外周道路にも鮮やかなモミジはある。春、チューリップやヒヤシンスなどで彩られる小川沿いにも明るいモミジがあった。若い人たちは、そういう誰もが注目する木の下で撮影会をおっぱじめる。ちょっとモデル気取りのうら若き女。

 

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 売店に所には、わあわあするほど人が集まっている。 焼きそばを食う。ビールを飲む、たこ焼きを頬ばる。今日は日曜日だったっけ、失敗したゾ。毎日が日曜日なんだから日曜日でない日曜日に来るべきだった。

 だんだん憂鬱な気分になってきた。これがなあ、仕込まられたものじゃなくて自然のものだったらなあ、と考えてみたが、それもそうだが、なんだか近くで安易に風景を求め、そしてそれに満足しているような気がする。

 

 

 

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  イチョウ並木のトンネルは、もうだいぶ葉が落ちてしまって骸骨になる一歩手前、遅すぎし由良助。なんでも美しい、綺麗だなんて時期は、ほんのちょっとの間だけなんだよあ。しかしそれで、なんだか安心したような気がする。

 盛りを過ぎて、落ち目の三度笠もまたそれなりの風情あり! これを見て、ああ、木枯らし吹く冬はもう間近だなあ、としみじみ思う。この、しみじみがあって、少し安心したのかもしれない。

 

 

 

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 散歩を終わって。歩数換算で14㎞。

 6,7㎞ぐらいだろうと考えていたが 

 意外と歩いたんだなあ、と思う。