doniti 日誌

( おもしろき こともある世を おもしろく)

自転車・歩行者道と道っ端の花

 

水道みちを追って、羽村取水堰~村山貯水湖~貯水池周辺を歩いた。

なら、そのあと、どぎゃあするだきゃあー

どぎゃあもこぎゃあも、最後までいくしかにゃ~でにゃ~か。

 

 

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  てなわけで、再び村山貯水池。ここから武蔵野市の境浄水場まで一直線の「狭山自転車歩行者道」が整備され、その地下に導水管が埋まっている。それを、暇に任せて歩いて、水道水を巡る歩きを完了する所存だ。

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  貯水池はいつ見ても美しい。二つの給水塔が絶好のアクセントになっている。湖面をそよ風が渡っていく様が、さざ波の騒ぎで目に見える。さざ波が見えないところは、風がズルを決め込んで休んでいるらしい。

 

 

 先日「レビさん」に、ハルジョオンヒメジョオンの見分け方を教えてもらった。ダムサイトの草原で探してみたら、両方ともある。花びらの粗密の違いで見分けるのは、自分にはとても困難なので、葉っぱが茎を巻き込んでいるか、いないかで判断してみた。

 

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 上は葉っぱが茎を巻き込んでいるから「ハルジョオン」だと思う。相変わらず写真がヘタでよくわからないかもしれないが、下は葉っぱが茎からすっと伸びているだけで、巻き込んでいないから「ヒメジョオン」だと思う。これで正解かどうか?

 長いあいだ疑問に思っていたことが、おかげさまで解決した(ように思う)。今までは、花びらが赤っぽい方がハルジョオンだろうと単純に考えていた。また、今頃の季節は両方咲くのだということも初めて知った。いろいろ勉強になるなあ。

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  さて、貯水池脇の林の中を通って平地に下た。下りきったところから境浄水場へと、愚直にまじめに、真っ直ぐな道が約10㎞続いている。あろうことか贅沢にも、自転車道と歩道とは概ね分離している。至れり尽せり、の感あり。

 前方に西武線の線路が横切っているその下を潜り抜ければ、いよいよ道は淡々と続く。今日は平日なのに、さすがに今までの場所より人が多い。緊急事態が解除され、久しぶりに晴れ上がって、それっ! 表へ! ということかな。

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 自転車用と徒歩用と分離され、中央分離帯の緑まで備えている。徒歩用は勿論、車道でも歩行者優先となっていて、とにかく散歩の人を大事にしてくれる。両脇は大抵のところで樹木が茂っていて、これまた歩く人に按排がいい。

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東村山浄水場のすぐ右わきを通る。この浄水場にも地下の導水管から水が流れ込んでいるらしい。都の浄水場がいくつあるか知らないが、それぞれが繋がっていて臨機応変に水道を供給しあっているのだろう。ちょっと想像してみても、いや大変な事業だなあ!

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 この道には、ところどころに「水のモニュメント」がひっそり置かれている。前衛的かつ抽象的(でいいのかナ?)造形だから、これのどこが水じゃあ! と言ってしまいそうになるが、ま、ちょっと立ち止まって眺めてみる。

 

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 道っ端の小さな花を探しながら歩いているのだが、今までに見たもの以外はなかなか見当たらない。その代わり園芸種の花がよく目につく。タチアオイを見ると、ああ、夏がきたなあ、と思う。黄色いのは何だろう?

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  見分けがつかない道っ端の花がまだまだある。無慮! 星の数ほどもあるのだが、いま気になっているのはノゲシ。そもそもこの写真がノゲシなのかどうかさえ判然としない。誰かに教えてもらおうと、他力本願でオメオメ掲示する。

 

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 上が「ノゲシ」だと思っているが、どうだろうか。これは葉っぱが小さいほう。そして下が「オニノゲシ」だと思っている。 花も少し大きいが、葉っぱが「オニのように」大きい。葉っぱばっかり、みたいに見える。

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  最初の休憩地、東村山中央公園に到着。西武線の線路に沿った縦長の緑地公園。まずは元気な子供たちの歓声が響く。若いママ、パパも大勢だが、自粛が続いているんだろうか。跳ね回る子供の姿が、何しろ一番いい。

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 さすがに暑いので木陰で憩っている人たちも多い。かと思えば、日盛りの草っぱらに出て動き回る人もいる。下手な遊園地なんかより、この緑の中の方が一段と良いよねえ、ともかく体を動かすのだから。

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 八坂駅前で府中街道と立体交差するために、右側の長~い歩道橋を渡る。こんな仕掛けも他ではあまり見かけない。この自転車・歩行者道がどれだけ人々の憩いの場として重要視されているのかを思わせられる。

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 また、西武線と寄り添っているため、いくつかの駅前を通過する。小平駅ではにぎやかな駅前広場を縦断、花小金井駅では駅前広場のすぐわきを抜けている。この道が先にできたか、線路が先か? どっちが寄り添ってきた? 

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  小平駅前                      花小金井駅

 

 

 ところで、道っ端の花なのか、それとも園芸種なのか、判断できないのが二つある。どちらも大ぶりな花なので、園芸種かと思うけれど、図鑑を見ると似た花があったので、ひとまずその名をあげておきたい。

 

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 上は「ムラサキツユクサ」によく似ている。もとは園芸種だったのが逸出したらしいから道っ端の花として扱うのはどうか? 下は「ミヤマヨメナ」では? と思う。花色はもう少し青っぽかったが、何しろ花が壊れかけているので貧弱に見える。

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  小平から先は両脇に小公園が連続する。どこでも子供たち、若いママさんたちで、ほのぼのと明るい。若いということは、明るい、ということなのだなと思う。暗い青春、な~~んて言葉もあるが、それは当人だけの感じ方だろう。

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  アジサイ公園                   じゃぶじゃぶ公園

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 小平ふるさと村(休園中)              たけのこ公園
 

 

  また道沿いに彫刻が並んでいるのも面白い。小平ゆかりの彫刻家の作品らしい。手のひらサイズから二抱え位のものまでいろいろ展示されている。彫刻の品定めなどからっきしだめだが、歩き疲れてふと見ると何やら楽しくなる。

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  小金井公園に立ち寄ってみる。裏側から入るとすぐ、石神井川の源流部だが流れはもはやない。水源地は小金井カントリークラブの中らしいが、これじゃあ、どぎゃんもこぎゃんも、川とも呼べないなあ。

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 その隣は鬱蒼と樹木が茂り、中に湧水をためた池が二つある。森閑とした中でちょっと薄気味悪いような水を溜めている。ほんの微々たる湧出量だろうから、とても石神井川の足しにはならないだろう。

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 公園の中に入る。カラスビシャクがにょきにょき生えている草原があった。普段あまり目にすることがない草だが、あるところにはあるものだ。その向こうに芝生が大きく広がって、人々が様々にゆったりと時間を過ごしている。

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 東の出口へ向かうが、なかなか到着しない。改めてこの公園の大きさを実感する。裏側の方にも大きな草原がある。中学生か高校生か、サッカーをしている。できるだけ林の中の木陰を歩くが、目新しい草花は見当たらない。ようやく公園を抜けた。

  

 

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 さて、ここまでくれば「狭山自転車・歩行者道」は間もなく終点になる。その後、境浄水場に敬意を表して、浄水場正門前で頭を下げ(下げないけど)、しかる後に武蔵境の駅に向かおうと思う。まだ時刻は2時ごろ、出だしが早かったから大余裕だ。

 

 

 というわけで、最後の区間をゆったりと歩いてから、終点のモニュメントを拝む(眺めるだけだけど)。今日は気温が高かったらしいが、道の大部分が木陰になったいたから、熱当たりはしなかったらしい。マスクもしてないしね。

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 境浄水場に敬意を表す。これで羽村の堰から辿った水の道はひとまず終わる。この先水は何処へ行くのか、それは知らない。たぶん多摩地方、この近辺の人々の水道を恙なく満たしているのだろうと思う。ご苦労様です。

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 駅への大通りを歩く。人がいっぱい歩いているから仕方がないので、マスクを着ける。駅前に、前から行きたいと思っていた蕎麦屋あり、営業していた。入ってみたら、意外と大勢がテーブルについていた。これはしたり、休業どころじゃないナ。

 せいろ蕎麦と、例によって日本酒一合、なんとまあ、久しぶりだろう。蕎麦屋で一杯なんて半年ぶりではあるまいか。酒来る。きりりと冷えていて、うんまい。するすると喉を通過していく。新潟の何とか言う名だったかな。

 ここから先は、夢だったか幻だったか、酒に酔ってしまったのか、魂消るほど美人の少女(高校? 大学? )が酒のセットを持ってきて、その手の白くてしなやかで、綺麗だったことしか覚えていない。

 そのせいか、蕎麦も、もちもちと弾力があって、たいそう旨いではないか。夢か現か知らないけれど、酒も蕎麦も、店の雰囲気も、すべてものが大層気に入ってしまった。もし酒のせいだとすると、恐ろしいことだ!

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