doniti 日誌

( おもしろき こともある世を おもしろく)

奇妙な夏

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 先ごろまで居座っていた前線はほんとに奇妙な奴だった。

 夏のど真ん中だというのに、のこのこ出しゃばってきて居座り、大雨と長雨を運んできた。秋雨前線かと思ったが、挨拶もなしにどこかに消えたうえは、夏と秋の交代ではなく、気まぐれ前線だったらしい。

 そうして今年2度目の夏がおめおめ戻ってきた。今まで前線に遠慮していた腹いせか、気が狂いそうなほど暑い。おかげで、すたこらさっさと朝からクーラーの中に入り浸っている。2度目の夏が9月いっぱい続くのか? いささかげんなりである。

 

 

 

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 そんな中で、どこかの国での奇妙なオリンピックが終わったようだ。コロナ猛威に気を取られ、まるで我が印象は薄かった。待ち焦がれた選手の皆さんの気持ちはあるものの、「ほうら、やっぱり開催してよかったろ! 」などのしたり顔はないよな!

 柔道やレスリングなど、たくさんメダルと取った選手はエライし、パラリンピックは意義あると思うが、今の形のオリンピックというのはどうだろう。もうワールドカップのない、レアな競技と、そしてパラリンピックだけでいいんでないかい、と思う。

 止めればIOCへの莫大な違約金が発生するらしいが、この組織が何なのか実態は闇に隠されて全く見えない。マスコミも報道しない。その辺のからくりは皆だんまりを決め込んでいるので藪の中だ。日本の負担が3兆円だとも聞く、ああ税金!!

 

 

  ともあれこの夏は、いろいろと奇妙なのだが、ついでに散歩の途中で奇妙なものを見つけた。べつに奇妙でも何でもないのかもしれないが、と言ってどこでも見られるものでもないような気がする。

 舗装道路の上に、まん丸な砂粒がなだらかに盛り上がり、真ん中に大きな蜂が寝ころんでいた。なにごとが起ったのかと思った。そうしてしばらくの間、性能の悪い脳みそをフル稼働して考えてみた。

 

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 これはアリの巣なのではないか? どこかで行き倒れてしまった大きな蜂を、蟻が寄ってたかってとどめを刺し、それをうんこらと自分の巣まで運んだはいいが、相手が大きすぎて巣穴に入らない、困った。とりあえず蜂を解体している最中ではないのか?!

 と考えてみた。凶暴そうな蜂とか弱い蟻の対比が奇妙、絶妙。絶対的強者とみられるものも、時としてこのような哀れな姿となるも自然の妙。これを見ているうちに、傷ついたライオンを執拗に狙うハイエナの群れを思い浮かべてしまった。 

 

 

 

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 しかし時は、いろんなことを丸呑みにして過ぎていく。

 そして二度と帰ってこないのだが、それを知らぬげに

 ぼんやりと見送っている、今日この頃。