doniti 日誌

( おもしろき こともある世を おもしろく)

筍にかえて目黒のさんまかな

目黒は、「サンマじゃない、筍だ! 」と言う。 そう言う女子が、今回の「歩く会」の案内人。 その人が言う。「目黒と言えばサンマですが、昭和初期まで、目黒はタケノコの産地でした。1793(寛政5)年、山路勝孝が薩摩藩邸より孟宗竹をわけてもらい、戸越村…

この道は曲がることなくのどかなり

相模の野に、頑固なほど真っ直ぐな道がある。 曲ることが嫌いな人間が歩くのにちょうどいい。 曲がることが嫌いな五人が横浜線・橋本駅に集まった。 駅前はリニア新幹線の駅ができるらしく工事中、エライことになりそうな気配が辺りに漂っている。品川まで約…

春分の花フェステバルやや寂し

運転免許更新で警察署に行ったから、近くの公園に入ってみた。 が、春分とは言えどまだ少し寂しい。花フェステバルだぞ~、と言ってはいるものの、あふれかえるような花の盛りはまだ少し早いようだ。えーと、花の名を知らぬなれど、たぶん河津桜、山茱萸、花…

木蓮に冷たき風や隅田川

今月の「歩く会」は隅田川の橋巡り。とは言え、またしても風がどっと来る。 集合は築地本願寺。最寄りは地下鉄「築地駅」だけれど、おら、そったらどこ知らね、なので下車してきょろきょろ本願寺の案内板を探した。無事見付けたので本願寺の正面にたどり着け…

一葉の井戸枯れはてて二月空

生 文京区の本郷をぐるっと歩こうと思う。(ひょっとして「歩く会」のコースになるかも)。 御茶ノ水駅を降りると、冷たい、もの凄い風がびょう! と吹いて きて、ともすれば、手足が極端に短い貧相な体ごと、どこかへすっ飛んでいきそうになった。いやはや…

尾根をゆく眼下にゆかし里の梅

思いもせぬ暖かい日が続いて、これはもう散歩にしかず。 多摩丘陵の尾根道などはどうか、あらゆる隙間にまで住宅が入り込んでいる丘陵だが、その天辺の尾根のあたりだけ雑木林の小道が残っていて、そこへ入れば人里離れたような気分になれる。ちょびっとだけ…

野仏や旧街道の春立つ日

久しぶりの「歩く会」、今回は「参詣の道・大山道」の長津田宿あたりを歩く。 案内役は女性、シャキシャキの江戸っ子。 神奈川県の丹沢大山(1252m)は、雲を招き雨が多いことから、あふりやま(阿夫利山、雨降り山)と言われ、奈良時代から信仰の山とされ…

寒中も兆を探すさんぽ道

ほんとに、久っさしぶりに散歩に出た。 まだ寒のうち、風は少し冷たいが、陽の光はぐんと力を増してきたようだ。それと気付かぬ間に季節は黙って戻ってくる。だから安心していられる、嬉しい。その度ごとにどんな季節がやってくるのかわからない、なんてこと…

朔風の西は茜に飛行雲

この季節になると、毎日のように西の空が茜色に染まる。そして赤、黄、緑の色合いが刻々と変わっていく。普段は何もない空が、この時刻ばかりは、輝くような壮観がしばらく続くこととなる。寒いだろうに我慢して見入っている。 その茜空に、ときとして真白な…

冬空の清すがしきに鷺白し

今月の「歩く会」は野川。冬の日が妙に温かい。 野川は国分寺崖線に沿った湧き水を集めた川で、遊歩道や植栽が整備され、多摩地域の住民には慕わしい散歩道。この川べりを我らの「歩く会」も何度か歩き倒しているが、今日はまず、川べりにある深大寺に立ち寄…

短日に追われてさんぽの帰り道

だんだん寒くなって、ますますズルを決め込んで、部屋の中ばかりに縮こまっているから我を叱咤せしめ、結果発奮、天気もいいから散歩に行く。 県境をひょいと電車で越えて、小さな街の駅に降りた。都心から巨大な波紋のように押し寄せた開発は、この土地に住…

遥か出雲へ⑦ (帰ろかな~)

出雲よさらば 今までずっと、西へ西へと向けていた車の舳先を東へと反転した。 意外に広い出雲平野を横断し、宍道湖の南岸を走る。宍道湖畔の一般道路をゆくのだとばかり思っていたら、ナビが勝手に有料道路に入ってしまった。山陰になってしまって、宍道湖…

遥か出雲へ⑥ (出雲)

松江の夜、寂々 ♬関の五本松 一本伐りゃ 四本~♬ と綺麗なおねいさんが歌う。「ちょっと待って貰わねばならん」と百閒が口を出す。「五つあるものを一本伐れば当然四本だ、算術上決まっている、言うまでもない。」 ♬あとは伐られぬ、夫婦松~♬ 「おかしな話…

遥か出雲へ⑤ (鳥取・松江)

丹後半島欠食の朝 丹後半島の山の宿、夕飯なしの欠食爺い達が目覚めた。 宿の庭に出てみると、日本海だろうか、足元の先は茫々とした広がり。しかし朝霧に閉じ込められて、海面も水平線もみえず、もあもあした塊が、しどけなく広がっているばかりだが、もし…

遥か出雲へ④ (福井・丹後)

福井の夜 夕刻になって金沢に別れを告げ、福井に向う。小松を過ぎて山並みを越えた。 福井の宿は、インターチェンジからほど近い市の郊外、周りは殺風景で大きな道路に車がぶんぶん走っているほかは、なにもなさそうだ。これはまいったなあ、肝心の居酒屋が…

遥か出雲へ③ (富山・金沢)

糸魚川の怪しき宿の夜が明けた。怪しきお婆は姿が見えぬ。 コンビニでそそくさと朝飯を詰め込み、さ~て出発。北陸道に乗って、とりあえず富山市へ向かう。この道路は山襞に入り込んで、海は見えない。山の緑は美しいがいささか退屈である。旅の移動は退屈を…

遥か出雲へ② (新潟・糸魚川)

長野県・白馬村の八方温泉にドボンした後、さらに北に向かう。 小谷村に入ると両側から山が迫ってきて、谷底のように狭くなった。姫川に沿って大糸線と絡みながら走る。この街道は塩の道と言うそうで、「牛方宿」などという、ちょっと見てみたいと、そそられ…

遥か出雲へ① (長野県)

友達二人と一緒に旅行へ行くことにした。 行く先は、遥か遠い出雲、この間延々と車を転がしてゆく。 大まかなルートを決めただけで、立ち寄り先を調べたりしなかった。 めんどくさい、のもあるが、立ち寄った場所で何を感じるか、それを優先する。 これを「…

旅の食う寝る

(養老天命円天地の土手の花。名前を知らない) 旅行で知らない土地を訪れるとなれば、是が非でも旨いもの、それもついぞ食したことのない珍しいものを食いたいと思う。 しかし一日は三食、無限に食えるわけではない。朝飯はコンビニ飯でも何でもいいとして…

明日から

もう何年前だったか思い出すことが出来ないけれど、新潟、山形、秋田、青森と日本海沿いに東北地方を車で回ったことがあった。帰って来て思ったのは、こうなると是が非でも、なにがなんでも西日本の日本海沿いを旅行してみたい、という強い思いである。そし…

ウソついた予報

3か月ぶりの歩く会。参加者15名。 台風一過で、予報は晴れる筈が一日中曇りに変わって、それがなんと、歩き出す頃は雨に変わった。しとしと霧のような雨だが、それでも濡れる。なんだよ~、天気予報、降るなんて聞いてないぞ~。でもまあ、止むを得なければ…

なにがなんだか

なにがなんだか分からないけれど、ブログのコメント欄が忽然と消えてなくなった。 思いつく限りいろいろ操作してみたが分からんチン。他の人のブログはきちんと機能しているようだし、何かやらかしたんだろうか!? 思いつくことはないが、ただ一つ、スマホ…

妄想はうたかたの如く

朝さんぽは、二日酔いで休んだり、雨が降るとさぼったりしながら、随分いいからカンに続けている。そんないいかげんな気持ちだから、ちっとも出っ腹が凹まない。凹まないままだと、なんだか息苦しく感じる。 このところ、朝に霧粒のような驟雨が降って、すぐ…

朝さんぽ再開

台風に伴う嫌な雨が収まったので朝さんぽを再開した。 晴れている、と思うと急にざあーとくる。大慌てに狼狽して家中の窓を閉めにかかる、しかし時を置かず青空がが覗いて晴れる、暑いから窓を開けるとまたざあーとくる。恐慌をきたして閉めたり開けたり。こ…

早朝散歩、続くかナ

世の中暑すぎる、下手に表に出ると焼け死ぬ、などとぐずぐず文句ばかっかり垂れていたけれど、珍しくこっ早く目が覚めたので早朝散歩に出かけた。例年通りのコースで旧態依然だが、通いなれた道は何も考える必要がないから楽でいい。 川の土手道で舗装してあ…

目にはさやかに

サントリー府中ビール工場、9月の予約申し込み、予約できず。 30分間電話かけぱなし、なのにスンともつながらず、 がっくりきて、悔しくて、呪いたい。 ほんッとう~に、久方ぶりの曇空、気温低めで生き返った気持ちがする。 午後過ぎとうとうポツリときて、…

言うまいと思えど続くこの暑さ

なんというか、言語同断の暑さが続いている。 毎日朝の7時ころからすでにあちちだ。お天道さまが、うひひひ、さあ今日もガンガンいってみよう! と妙に張り切って、これが昼日中と来た日にゃ、頭のてっぺんからグワシャと照り付け、すべてのものをじりじりと…

備忘録・・・『日本企業の復活力』を読んで

図書館で見つけ、読んでみた。 ここ最近、日本の産業力はいったいどうなってしまったんだろう!? と考えることが多くなった。想い起こせば、かっては「日の丸半導体」とか言われ、日本の電子機器の宣伝看板があらゆる国にあふれ、世界を席巻していたように…

渓谷もあるのだ

渓谷を歩けば少しは涼しいかもなあ、 ってんで、仲間3人で鳩ノ巣渓谷へ行ってきた。多摩川の上流域。 仲間は、「大丈夫おじさん」(なんでもかんでも大丈夫だぁが口癖、北海道出身)と「カフェおばさん」(いつもおいしいコーヒーを淹れてくれる、東京都出身…

梅雨の隙間にそれ行け

野外を歩いてなにがしかのお勉強をする という催があり、参加した。 お勉強を教えてくれるのは、30歳台の若い、大学の先生あるいは研究者。老いては若者に従え、という金言があるので素直に従うことにしたのだが、一日目は大雨ざんざん、教室閉鎖のためよん…