雪予報が頻繁、いつ降るか分かったもんじゃない。
その隙を狙ってぶらり散歩。
川べりを歩いてみたがどこも枯れ草色であり、春はどこにいるのか。もしかしてここなら、春の先駆けがあるかも知れない、と思い公園に入った。いた、いた、毎年同じように先駆けている連中が、のほほんと・・・
今日は休日、それなりに人がいる。コロナであるからにして、せめて公園にでもと思うのは誰しも同じ、ちっちゃい子を連れて、あるいはカップルで、はたまたバズーカレンズのオヤジが、みな早春の陽光を浴びてのんびりと。
幼き子をレンズに収めたしと思えど、連中はひたすら走り飛び去り、構えた時はすでに姿なし。ほい! 間違ってカップルを撮っちまった。願わくば花の下にてでーとせむその如月の蝋梅のころ。
蝋梅は今が旬だが、そのほかに紅梅も白梅もちらほらと。梅はいろんな種類が次から次へと花を咲かせるらしく、早いのはまだ寒~い今頃から、だいぶ暖かくなる桜のころまで咲いている。だがもてはやされるのは、やはり咲き始めだけ、のような気がする。
寒さの中で咲き始める梅は、特に雪をものともせず咲いている場合など凛とした印象さえあり、注目珍重されるのだろう。温くとくなってからの梅はややもすると、ふん! 梅か、なんて軽んぜられ、二もとの梅に遅速を愛すかな(蕪村)、とはいかない。
梅の下道を歩いていく。マスクをしているためか香りを感じないが、しかし気分は、陽ざしが明るく暖かいからのんびりゆったり。花が咲き始めると何とはなしに心浮き立つもので、その証拠に歩いている人が皆笑顔。
歩いていくと小さな池がある。岸辺に裸の細い枝が密生して、そこに細かい蕾がびっしり。これは雪柳だろうか? ああ、これが真っ白い花を持つと連翹も咲くだろうし、青草も芽生えるだろうし、辛夷なんかも咲くだろうし、賑やかになるなあ。
池を巡って通路に戻ると、園内を巡るトロッコバスが止まっていた。小さい子供を連れた人たちが続々乗り込んで満員、子供たちの、これからどうなる、という期待に満ちた目がきらきらと光っている。通路の向こうに逆光で光る蝋梅のように。
休憩所に入って昼飯を食す。丘の上に無慮30名ほどの善男善女ボランティアが集まって、これから盛大に畑起こしを始めるらしい。無賃の作業だろうに、こういうことを進んでやる人はエライ! 隣の移築古民家にすでにして雛飾。茅葺の縁にひそやか雛飾り
近くに人だかり、近寄ってみたらセツブンソウの群落。小さな花だ。しかし目をかっぴらいてよく見れば、なかなか可憐で繊細な花模様。本来は野っ原の花なのだろう、花屋などではあまり見かけないようだ。
しかしこの場所以外の野っ原でこの花を見かけたことがないから、咲く場所をよほど選り好みする性格らしい。それとも人間が環境破壊したので、めったに咲いてやるものか、と怒ってしまったのかナ。山陰に節分草の風わたる
今日は先駆けの梅を見られてそれなりに満足。こうなってくると季節の巡りはぐんと早回しになるだろうと思う。それなのに雪模様の日が次々とやってくるのはなんとしたことか。ことのほか寒い冬だったのか。
ホトケノザを見つけて精一杯拡大して撮ってみたら、写す本人に似てぼけぼけのなんだこれ! になってしまった。これにめげてはいけない。再挑戦しなくてはならない。そう思えば、楽しみが引き続くというもの。
一先ず満足して3時ころ公園を出た。
まだ明るいから歩いて帰り、15㎞ほど。
3回目接種がもうすぐ。
終わったらまたぶらぶらしよう。