doniti 日誌

( おもしろき こともある世を おもしろく)

言うまいと思えど続くこの暑さ

 

 

 なんというか、言語同断の暑さが続いている。

 毎日朝の7時ころからすでにあちちだ。お天道さまが、うひひひ、さあ今日もガンガンいってみよう! と妙に張り切って、これが昼日中と来た日にゃ、頭のてっぺんからグワシャと照り付け、すべてのものをじりじりと焦がしていく。

 迂闊に表に出たら、瞬時に干からび黒焦げになりそうな気がする。まして表に出たあげくに熱中症にでもなったら、あいつバカだ、こんな日に表をうろついたんだってよ、などと、どんな誹りを浴びるか分かったものじゃない。

 だから表に出ないで、うちの中に閉じこもっている。自室に閉じこもってクーラーの中に沈殿している。沈殿して本を読むふりをしながら、昼寝をしている、又は階下でぼんやりテレビを見ている。食っちゃ寝だから腹が出てくる。実に困ったもんだ。

 

 

 予報を見ると35℃越えの日が延々と続いている。切れ目がない。見ただけでうんざりする。これから1か月以上もこんな日が続けば、自動的にくたばってしまうかも知れないと思う。いくらなんでも、暑いから「空しく」なっちまったではつまらない。

 昔は30℃を越えたら、暑い! と言った。35℃にもなったら、どこに身を置いたらいいのか、おろおろと途方に暮れた。いま、35℃は軽く越えて40℃に迫っている。これは経験したことがない、べらぼうである。地球よ、どうなっちまったのだ?

 どちらかと言えば、寒いよりも暑い方が好ましいのだが、こうなると考えを改めねばならぬ。寒いについちゃあ、服を着ればいい。しかしこの鬼のような暑さにはどう対処すればいいのか。まさか、一張羅の皮を脱ぐ、とはいくまい。

 

 

 毎日々々、暑い! ダメだ! 死ぬ! を繰り返しているのだけれど、しかし静かにしてみると、密かに季節が移っていくのを感じる。第一に陽が短くなったと思う。1か月前は午後7時でもまだ明るかったが、いま6時半ごろ夕闇が浸透してくる。

 第二に、朝晩、そこはかとなく、ひんやり涼しい風を感じる。窓を開け放って裸同然のような格好で寝ているのだけれど、朝4時、5時ころになると、タオルケットを引き寄せなければならなくなった。寒いのではなく、ひんやりを感じる。

 季節はいつでも素知らぬ顔で近づいてくる。そうして、はっと気づくと陽がどんどん短くなっていき、冷たい風が肌を刺激するようになる。そうなってくると、またまたその不満が出てくる。暗くなって、寒くなって身をちぢこませなければならない。

 

 

 しかしまあ、暑いの寒いの、そんなことで騒いでいていいのか?

 他にやることも考えることもないのか?

 ・・・ないんだなあ、これが・・・