doniti 日誌

( おもしろき こともある世を おもしろく)

妄想はうたかたの如く

 

 

 朝さんぽは、二日酔いで休んだり、雨が降るとさぼったりしながら、随分いいからカンに続けている。そんないいかげんな気持ちだから、ちっとも出っ腹が凹まない。凹まないままだと、なんだか息苦しく感じる。

 このところ、朝に霧粒のような驟雨が降って、すぐ止んでしまうのだが傘をさして歩く気もしないから、出かけるのに逡巡する。えい、めんどくせえ、出かけちゃえ、と出ると、ぽつぽつちらちら降ってくる。けれど濡れる前に止んでしまう。

 道っぱたに花が少ないように思う。ちょうど端境期なのかもしれない。見るものと言えば、そのほとんどが草、雑草。そうすると意識の向けどころがないので、淀みに浮かぶうたかたのように妄想が湧いてくる。

 

 

①生物は、枝分かれを繰り返して現在の姿になったという。その枝分かれの前の生物を、共通祖先と言うらしい。これが以前から我がなぞのひとつ。共通祖先とは果たしてどんな姿をしていたのか? その祖先が絶滅したとすれば、化石は残されているのか?

 人類はチンパンジーとの共通祖先から分かれた、と言われる。ならば人類とチンパンジーとの共通祖先は、どんな姿をした生き物であったのか? 両者を混ぜ合わせたような生き物だったのか。

 それとも、枝分かれは片方だけが何らかの理由で別れて行って、独自の進化を遂げたのだろうか? チンパンジーの中から人類の祖先が別れて行って、そしてチンパンジーとは全く別な進化の道筋をたどったのだろうか。だったら共通祖先はチンパンジーだ!

 この共通祖先は、あらゆる生物でよく聞く言葉だが、しかしその姿を見せられた覚えがない。化石だって残っていそうだし、恐竜の姿を想像するのだから、ある生物の共通祖先の姿ぐらいは想像できそうである。

 

②日本の国はどうしてこうも外来語やカタカナ語が多いのだろうか。街中のそれこそあらゆるものが外来語やカタカナで表記されている、と言ってもいいぐらいだ。お店の名前、会社の名前、商品の名前・・・日本語表記はほとんど見当たらない。

 そしてどうかすると(どうかしなくても)、たちまちにして略語(切り詰め)がはびこり、年寄りには何がなんだか、何がどうしたのか、混沌混迷、さっぱりわからない。コスパ(小さいスパゲッティか? )、エンタメ(何か貯めるのか? )。

 どこぞの属国になるために古来からの日本語は今から使用禁止じゃ、というわけでもなさそうなので、年寄りにも解り易い日本語であってほしい、年寄りも安心して住める日本であってほしい。

 

 

 というような妄想がぽかりぽかりと湧いてくる。歩きながら風を感じる。その風がほんの少こ~~し涼しく感じられる。ああ、やっと秋が来るのかと思っていると、とんでもない、日中は地獄の暑さが襲い掛かる。

 

 

 

 でもまあ、明けない夜はないのだし、終わらぬ夏もないだろう。

 もしかすると、妄想とともに、

 この夏の暑さを懐かしく思い出す、・・・かも。